今も伝わる千日回峰の密教の修行に「百日間五穀絶ち」というものがあり、主食の米、麦などの五穀を絶ち少量の野菜とそばだけで厳しい荒行に耐える。平安時代の戸隠で修行した山伏達は山中の修行中にそばを常に所持しその実をつぶし水で掻いて食べたり練ったものに梅干しをすり入れ丸薬のようなものを作って携行したといわれ修験道とそばとの深い関わりを伝える話である。
後に戸隠にもそば切りが伝えられ「祭礼の時の特別食」つまりハレの日の食べ物として振舞われたことが宝永6年1709年の奥院灯明役の覚え書きに記録されている。
宿坊で供されていたものが現在では、多くのそば店でも供給されるようになった。
戸隠手打ちそばの技術